6月だからできる、数字で見る猛暑を乗り切るための節約術
[2024/6/11]
6月16日は父の日ですね。「父の日ギフトに牛肉を」というメールが、先月から沢山届くようになりました。
父の日にネクタイではなく、どうして牛肉のおすすめばかりが・・と考えていたところ、5月の母の日に、国産和牛ステーキを実家へ送ったことを思い出しました。
その日は帰省して母と一緒に、届いた箱を開封しました。箱の中には初めて見る「子牛登記」という紙が入れられ、子牛の生年月日と名前、曾祖父母までの血統と鼻紋が印刷されていました。
鼻紋を見た時、可愛い子牛の姿がちらっと頭をよぎりましたが、紙はそっと折りたたみ、手を合わせて美味しくいただきました。また特別なイベントのときに、頼んでみようと思います。
さて、今年の夏は3年ぶりに節電要請がなく、全国的に電力不足の心配はないとのニュースがありました。ただ、一般消費者として気になるのは電気料金です。
みなさんの家庭にあるエアコン、冷蔵庫、照明、実は家電製品の中で消費電力が多いトップ3です。今回は、これらの家電で簡単にできる節約術について、数字を交えながらご紹介します。
■エアコンは冷房の設定温度を無理のない範囲で調節
「エアコンの最適温度は家族であってもそれぞれ違う」なんていうことは珍しくありません。みなさんのご家庭では、何度に設定されていますか?
参考までに、設定温度27度だった冷房を1度上げて28度にして、一日9時間使用した場合、冷房代は年間で約940円の節約になるという試算があります。(条件:外気温度31度、エアコン2.2kw)冷房の温度設定を上げる場合は、無理のない範囲で調節しましょう。
それから、つい後回しにしがちなエアコンフィルターの掃除を定期的に行うとか、扇風機を併用して風の流れを感じるようにするなども、節電しながら猛暑を乗り切る工夫の一つです。他にも、すだれや遮熱フィルムなどで窓からの直射日光を遮ると、室温上昇を抑えることが期待できます。
もう一度だけ、ちょっとしつこいようですが、節約のために冷房を我慢して熱中症になっては大変ですので、暑いときには冷房を使うことをおすすめします。
■冷蔵庫の電気代節約、基本は「ものを詰め込みすぎない」
暑い季節は飲み物で一杯になりがちな冷蔵庫ですが、物を沢山詰め込んだ場合と半分にした場合の電気代を比べると、年間で約1,360円の差が出ます。なるべく詰め込みすぎず、無駄な開閉は減らすことを心がけたいものです。
また、設定温度を「強」から「中」にした場合(周囲温度22度)、年間約1,910円の節約になるとの試算もあります。設定温度の調節パネルは、冷蔵庫の内側についていることが多いです。
参考までに我が家でも冷蔵庫は設定温度を「中」にしていますが、不便さを感じることは今のところありません。
■比較的手軽にできる照明の節約
エアコンや冷蔵庫よりも、もっと簡単に節約できるのが「照明」です。切れるまでつい使ってしまいがちな電球を、節電型に取り換えてみます。
例えば、54ワットの白熱電球から12ワットの電球型蛍光ランプに取り換えると、年間約2,600円の節約、電球型LEDランプに取り換えると年間約2,790円の節約になります。(年間2000時間使用)
照明器具に白熱電球を使っていないかどうか、ちょっと確認してみませんか?
ちなみに、家計簿マムには光熱費の使用量を記録する便利な機能があります。水道光熱費は料金だけではなく、使用量を記録することで節約効果を実感する事ができますのでおすすめですよ。
6月は7月8月の出費に備える月
連休のない6月が終わると、お盆休みなどで出費の増える7月8月がやってきます。久しぶりに会う親戚や孫に渡す贈答品の費用、備えるなら今です。
■いきなり減らせない贈答品費
お中元やお盆のように定期的に渡している贈答品は、金額をなかなか下げにくいものです。普段のお買い物で貯まったポイントを贈答品に使うという方も、中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
ふるさと納税をされている方は、返礼品の送付先を自宅ではなく、贈りたい方の住所に指定することができます。自治体によって別送の取り扱いに差がありますが、ちょっとよそ行きの食材などは、贈答用にいいかもしれません。
その他にも、贈答品を親戚や友人と共同で購入し連名で渡すと、一人一人の負担を減らすことができます。早めに声掛けをして協力体制のもと、物価高騰の波を乗り切りましょう。
ちまたに溢れる節約術との付き合い方
テレビやネット、YouTubeで節約術と検索すると、情報が大量に溢れ出てきます。全てをやろうとするのではなく、無理なく継続してできる方法を選ぶことが大切です。
また、情報が溢れている反動か「節約するところがもうないのだけれど、どうしたらいいの?」という深く考え込む方が時々いらっしゃいます。ここまでくると、アドバイスすることはほとんどなく、後は収入を増やす方法を一緒に考えるだけとなります。
節約も大切ですが、できる範囲で取り組み、家計簿マムを使いながら潤いのある生活を目指したいものですね。
ファイナンシャルプランナー:大川 真理子