8/8号[投票ひろば]にて「今、気になるお金の情報」の3番目に入りました「相続」について今回は取り上げます。
相続というと、相続税はどのくらいかかるの?と気になる方も少なくないかと思います。
実は、相続が発生したからといって、必ず相続税が発生するわけではないことをご存じでしょうか?
「相続税がかからない財産の目安」をご紹介します。
■「遺産総額」から引き算を3回する
はじめに、被相続人が残した(あるいは残す予定の)「遺産総額」を調べてみましょう。
遺産総額ですので、現金や預貯金だけではなく、土地、建物、株式などの有価証券、その他金銭に見積もることができる全てのものが対象です。
次に、遺産総額から被相続人が残した「債務の額」を引きます。
これが、引き算の1つ目です。
債務の対象となるのは
・被相続人の医療費や生活費などの未払い金
・被相続人の借金やローンの借入金
・被相続人の葬儀代 などです。
さらに、「相続税非課税」の対象となるものを遺産総額から引きます。
これが引き算の2つ目です。
例えば
・お墓、お仏壇、祭具
・国や特定の公共法人に寄附した財産
・非課税枠内の額の生命保険(500万×法定相続人の数)
などが相続税非課税となります。
そして、残った遺産総額からさらに「基礎控除額」を引きます。
これが引き算の3つ目です。
■相続税の基礎控除額とは
被相続人の残した財産の額から、必ず引くことのできる額を相続税の基礎控除といいます。
計算式は3000万円+(法定相続人の数×600万円)です。
例えば、法定相続人が3人の場合は3000万円+(3×600万)=4800万円が基礎控除額となります。
なお、法定相続人とは相続する権利を持つ人のことで、配偶者と血族(子ども、被相続人の父母、被相続人の兄弟)がこれにあたります。
配偶者は常に法定相続人ですが、血族は相続できる順番が決まっています。
(第1順位:子ども、第2順位:被相続人の父母、第3順位:被相続人の兄弟)
第1順位が優先され上位の順位の人がいる場合は、下位の人に相続権はありません。
例えば夫が亡くなり、配偶者、子ども、被相続人の兄弟が残された場合は、法定相続人は配偶者と子どもです。
■ここまでの計算で分かること
「遺産総額」―「債務の額」―「非課税財産」―「基礎控除額」の計算をすると、「課税遺産総額」と言って、相続税のかかる財産の総額を出すことができます。
もし「課税遺産総額」が0円であれば、相続税はかかりません。
■相続税がかからない財産の目安 ポイントは基礎控除額と遺産総額
実際のところ「被相続人の債務」や「非課税財産」は本人にしか分からない事柄もあり、算出しにくい項目でもあります。
「基礎控除額」は「遺産総額」から必ず引き算ができますので、相続税がかからない目安を知りたいときはこの額を使います。
例えば、法定相続人が3人の場合は4800万円が基礎控除額ですので、遺産総額が4800万円以下であれば、相続税は発生しないことになります。
基礎控除額を出してみて、現在の財産の総額(概算でも結構です)と比べてみましょう。
財産の方が明らかに多い場合は、相続税対策などを考えた方がいいかもしれませんね。
次号は8/8の「新・大人のお金道」でも予告をいたしました、NISA、新NISAについて取り上げます。
投資なんて興味がない・・といった方も、来年から新NISAが始まりますので、ニュースなどでこれから話題に上る回数が恐らく増えます。
「新・大人のお金道」で情報を先取り、予習しちゃいましょう!!
「新・大人のお金道」で取り上げてほしいテーマや感想などが投稿できるようになりました。
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ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。
では、また大川とは次号11月14日(火)号でお会いしましょう。
そうそう、マツムシの姿を検索してみたのですが・・あー、これですか!見たことありました。
知らないことを知るのは面白い、秋の夜長の発見でした。
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