今回も読者の方からご相談がありました。ご連絡ありがとうございます。
『私は結婚後ほとんど家庭での介護に追われ、働く事が出来ませんでした、子育てが終わっても介護が続いています。(中略)
付近には合間時間で働く場所もなく、私の年金は雀の涙、何か良い案があれば教えて頂ければ幸いです。』
実は、沢山文面を書いていただいていたのですが、スペースの関係上、一部引用になってしまいました。ごめんなさい!
結婚・出産・子育て・介護など、家庭での役割を優先していくうちに月日は流れ、ふと気づくと年金受給の年齢になり、これからのことを思案する・・という方は少なくありません。
合間時間で働けるような場所はないけれど、少しでも収入を得たいという方へ、いくつか方法を考えてみました。
■リサイクルショップにて手持ちの品物を売る
自宅にある不用品は古くて、売れるような物はない・・と思っている方、そんなことはありません。一度、リサイクルショップ(リユースショップと呼ばれることもあります)に使っていない物を持って行ってみてはいかがでしょうか。
最近は特に、昭和時代の歌謡曲や品物などを「昭和レトロ」と言って、主にZ世代の若者から関心が寄せられています。70年代から80年代にかけて、一般家庭によく見られたマーガレット柄のグラスや、オレンジと黄色の花柄のグラスなどは、その柄に人気が集まり、発売元のグラスメーカーにて再販売されたほどです。
そこまで古い品物でなくても、読み終わった本や、使っていない引き出物など、自宅で眠っている品物をまとめて出してみましょう。置きっぱなしのままだと、いつまで経っても0円ですが、意外と色々なものに値段がつくものです。
■お買い物ポイントで投資を始めてみる
クレジットカードでお買い物をすると、ポイントがつくことがあります。みなさん、貯めたポイントはどのようにお使いですか?
クレジットカードの支払いに使ったり、品物と交換したりと様々なサービスが用意されていますが、最近は、ポイントで投資ができるカード会社もあります。物価が上がっている現状では、現金を現金のままにしていると、価値は下がっていく一方です。
人生100年時代を生きていくには、資産運用の感覚は身につけておいた方がいいものの一つと言えます。資産運用のスタートラインとして、ポイント投資を始めてみるのもいいかもしれません。
■今月はいくら使った?支出の見直し
年金が主な収入源となると、現役の時よりも支出の見直しが重要となります。リタイアメント後にありがちな支出として、現役の時と同じ感覚での支出や、高額な死亡保障のついた高い生命保険料への支出があります。
学費や住宅ローンなどの心配がなくなった年代であれば、高額な死亡保障が本当に必要か検討してみましょう。また、病院に行く回数が現役の時よりも、どうしても増えがちですので、薬をジェネリックに変えて支出をおさえるといった工夫も一つの方法です。
家計見直しのポイントは他にも色々とありますので、次号以降に引き続き掲載しますね。大きな額の収入にならなくても、できる事を見つけて、少しずつ積み重ねていくことが、最終的に資産寿命を延ばすことに繋がります。
■年金受給者の方も「ふるさと納税」はできる
収入を増やす手段ではありませんが、ちょっとした素敵な品物が手に入る方法として「ふるさと納税」があります。
ふるさと納税の仕組み
応援したい自治体を選んで、ホームページでふるさと納税の申し込みをすると、返礼品が送られます。そして、申し込みをした額のうち2,000円を引いた額が所得税と住民税から控除されます。(所得税はふるさと納税をした年度、住民税は翌年度分が控除)
控除には上限額があり、所得や家族構成によって変動します。上限額は総務省のふるさと納税ポータルサイト内「寄付金控除額のシミュレーション」で調べることができます。
控除上限額を超えて申し込みをすると、超えた額は自己負担となりますので注意しましょう。なお、所得税や住民税がない場合は控除ができませんので、課税される所得があることが、ふるさと納税を利用する前提条件となります。
ふるさと納税申し込み後、確定申告に必要な書類が送られますので、翌年3月15日までに確定申告を行います。また、ふるさと納税を申し込む自治体数が5自治体以下の場合は、確定申告が不要になる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を利用することもできます。
ふるさと納税ワンストップ特例制度の流れ
ふるさと納税を申し込む際に、ワンストップ特例制度利用の申し込みも同時に行います。後日、ワンストップ特例制度申請書が送られますので、本人確認書類とともに返送するだけです。
なお、ワンストップ特例制度を利用した場合、控除は全額、住民税からとなります。
年金受給者がワンストップ特例制度を利用する際の注意点
・年金等の受給額が年400万円以上
・副業や不動産などでの所得もある
・医療費控除や住宅ローン控除の控除を受ける
といった場合は、確定申告が必要ですので、ワンストップ特例制度の利用はできません。
ふるさと納税は一度利用してみると、案外簡単にできるものだと体感できます。
控除上限額を確認の上、返礼品選びなど楽しんでみてはいかがでしょうか。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
取り上げてほしいテーマや感想などがありましたら、
お気軽に[ご意見箱]へ投稿してくださいね。お待ちしています。
では、また次号、3月12日(火)号でお会いしましょう。
そうそう、ここだけの話、雪まつり終了後の雪像解体も迫力があり人気です。雪像はただの雪山となり、雪山が解けるころ、札幌にやっと春がやってきます。
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