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ファイナンシャルプランナーの大川真理子です。最近、日本全国でクマの出没が相次いでいますが、みなさんのご近所では大丈夫でしょうか?
山手にお住まいの方などはどうぞお気をつけくださいませ。さて、うちの近所にはクマはクマでも、クマザサの生えた神社があり、今月に入ってからは「七五三」と書かかれたのぼりが出現し始めました。
神社境内で七五三の写真撮影に応じることなく走り回る子供を見かけることもあり、親御さんたちは心中穏やかではないと思いますが、傍から見ている分にはとても微笑ましい光景です。正装してテンションのあがった子供は想定外の動きをすることもあり、なかなか大変ですが、そうは言っても元気でいることが一番です。
最近は子育て世代を応援する自治体も増え「子供の医療費は無料」の地域もあります。医療費は子供だけではなく、病院のお世話になる機会が増える大人も気になるところです。
実は1年前に一度、医療費についてこちらで取り上げていますが、今回は最新情報を入れた「知っておきたい保険証と医療費のお話」です。
■マイナ保険証ではなく、今も健康保険証を使っている方へ
みなさんは病院に行くときに、紙(あるいはプラスチック)の健康保険証を使っていますか?それともマイナンバーカードで受付を済ませる「マイナ保険証」を使っていますか?
健康保険証の新規の発行は昨年12月2日で終わっています。「え?まだ健康保険証を持っているし使っているよ」という方、現在お持ちの健康保険証は今年の12月2日から使えなくなります。
健康保険証が使えなくなる前に、加入している保険組合から「資格確認書」が送付されますので、マイナ保険証を持たない人は資格確認書が健康保険証の代わりになります。何かあったときに使えるよう、送付の有無や有効期限の確認をしておきましょう。
■70歳から74歳でマイナ保険証を持っていない方にも「資格確認書」
70歳から74歳でマイナ保険証を持っていない方にも「資格確認書」が送付されます。そして、75歳以上の方にはマイナ保健証の有無に関わらず資格確認書を送ることになっています。
従来までの高齢受給者証や後期高齢者被保険者証が資格確認書という呼び方に変わっただけで、書いてある中身は変わりませんので、変更されたことに気づかないまま使っている方もいらっしゃるかもしれませんね。なお、資格確認書の送付については将来的に変更の可能性もありますので、ニュースなどはチェックしておきましょう。
なお、似たような呼び名の「資格情報のお知らせ」という書面がありますが、こちらはマイナ保険証をお持ちの方に送付されるものです。病院にあるマイナンバーカードのカードリーダーが使えないときなどに、マイナンバーカードと一緒に提示すると、マイナ保険証の代わりになりますが、この書面単体では保険証としての使用はできません。
■医療費を抑えることに繋がる、病院でのちょっとした心掛け
病気やケガはいつ身の上に降りかかるか予測がつきません。突発的な支出になりますので、その日が来る前に「医療費を抑えるためのちょっとした心掛け」を知っておきましょう。
まず、いきなり大きな病院に行くのは避けましょう。初診かつ飛び込みで大きな病院に行ってしまうと診察料のほかに「特別料金」が加算されてしまいます。
かかりつけ医に紹介状を書いてもらって、大きな病院に持参することが基本です。それから、病院に行く際にはお薬手帳と、他の病院で何か検査をしている場合はその検査結果も持参することをおすすめします。
患者側の情報が少ないと、似たような効果のお薬を重複して処方し、必要のない検査を追加することになり、医療費も増えてしまいます。「あれ?でも、マイナ保険証で受付したら今までのお薬の情報もお医者さんは分かるはず」と思った方、なかなか鋭い視点です。
実はマイナ保険証で受付したからといって、お薬の情報が全ての医療機関で把握できるわけではないのです。電子処方箋というシステムを導入している医療機関だけが、別の病院で処方されたお薬の情報を見ることができます。
そして、このシステムを入れている医療機関は今のところ16%程度で、患者側ではシステムの有無が分かりません。お医者さんはお薬の情報から、病気の履歴などの判断ができますので、お薬手帳には患者側が思っている以上に情報が沢山詰まっています。
また、お薬は従来品より価格が抑えられるジェネリック(後発医薬品)という選択肢もあります。ジェネリックを希望する際はお医者さんに相談してみてくださいね。
■家計簿の支出項目にサプリメントがある方へ
健康に気を使ってサプリメントを購入している方も中にはいらっしゃるかと思います。効果効能は別の話になるので、ここではちょっと横に置いておいてもらって、購入方法が定期購入になっているけど、実は飲んでいないサプリメントってありませんか?
電気代や水道代のように定期的に引かれるものを固定費といいますが、支出を抑えるには固定費から見直すと効果が出やすいです。飲まないサプリメントが固定費になっている方は、ちょっと見直してみるといいですね。
そういえば、七五三でもらう千歳飴には「細く長く粘り強く、いつまでも健康で長生きしますように」との願いが込められているそうです。健康寿命と資産寿命の両方を延ばして、いつまでも元気な大人でいたいものです。
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